肝膿瘍のように見えた肝細胞癌

日本消化器病学会雑誌 第111巻第12号P2359のQ&A

どうみても肝膿瘍であった症例が、後に肝細胞癌と診断された事例。発熱、CTにおける辺縁周囲の造影増強、腫瘍マーカー増加なし、慢性ウイルス性肝炎なし、吸引細胞診陰性。結果的にはnon B non CのHCCで、たまたま肝膿瘍を併発し、肝膿瘍のみ治療されたことになる。恐ろしい。


肝膿瘍の鑑別疾患としてHCCを含む悪性腫瘍を念頭に置く必要性を再認識させられた一例

HCCの約1〜2%に膿瘍を合併するとの報告もある