小児C型肝炎
- 小児慢性C型肝炎は肝線維化の程度が軽く、慢性B型肝炎と異なり、小児期に肝硬変、肝癌には進行しない。
- HCV RNA陽性妊婦から生まれた児への母子感染率は数%〜十数%である。
- 母乳哺育児と人口栄養児との間でHCV母子感染立には差がない。母乳からは感染しない。
- 新生児のHCV抗体陽性は、母親からの抗体移行によるもので、感染を意味しない。
- 感染した児がHCV RNA陽性になるのは出生直後が多く、少なくとも生後3ヶ月以内である。
- HCV RNA陽性となった児のうち、30%は3歳頃までに陰性化する。よって、3歳過ぎまでは積極的な治療は不用である。
- 治療はn-interferon-α。保険適応はオーアイエフ(大塚製薬)のみ。ペグインターフェロンは投与試験が進行中。
小児C型肝炎の現状と問題点、白木和夫、総合臨床 2005年6月